第10回波野プレイキャンプ

田舎で遊ぼう!!

戻る

オオキツネノカミソリ

 熊本グリーンヘルパーの会の主催で今年も第10回波野プレイキャンプを行いました.例年は神楽を見るため第一日曜とその前の土曜日に行ってきましたが,子供達の行事のため2010年8月21,22日に波野の家で行いました.準備のため7月31日に家の掃除をしたスタッフと保護者の方,当日朝の準備だけ参加した前会長の河崎さんなど参加できなかったたくさんの方の協力がありました.昨年は雨漏りで大変でしたので,昨年末に屋根瓦を替えました.子供が16名,保護者やグリーンヘルパーの方達を会わせると総勢約40名でした.お礼のメールをいただきましたので添付します.


<梅下さんからのメール>

 21日と22日の波野プレイキャンプに、智弥といっしょに参加させていただきまして、誠にありがとうございました。参加していた子供達のみんなが、とても楽しそうにしていたことが、とても印象的でした。

 智弥も、竹林の中から竹を切り出したり、自分のお箸やお茶碗を作ったり、竹とんぼで遊んだり、大きなスイカを冷やすために特別に洞窟探検をさせていただいたりと、とても楽しんでおりました。また、夜に岩下元村長さんの手品や田中先生の星座のお話を聞きながら、偶然に人工衛星を見れたことをとても興奮しながら、わたくしに話してくれました。22日の日曜日は、わたくしは参加できませんでしたが、山登りや流しそうめん、畑での収穫作業の経験も、智弥にとっては、とても貴重で楽しい思い出になったと家内から聞いております。

 また、22日に熊本の家に帰宅早々、智弥が「来年も、プレイキャンプに必ず行く」と申していたと聞いております。あらためて、子供には、テレビゲームや塾よりも、波野の美しい自然の中で、波野のおじいちゃんたちの昔からの生活の知恵を学ぶことのほうが、とても重要だと感じました。日本の農村には、文字で伝えられない文化があって、その文化は、普段の生活の中で、世代を超えて伝承されてきたのだと気づきました。

 貴重な体験をさせていただきましたこと、本当にありがとうございました。来年もぜひ波野プレイキャンプに参加させていただければと思います。最後に、園村さん、竹原さんをはじめ、熊本グリーンヘルパーの会の皆様と岩下様と波野の皆様にも御礼をお伝えいただければ幸いでございます。

<緑のまちづくり交流協会事務局の平野さんからのメール>

 こんにちは、いつも大変お世話になっております。週末は、波野プレイキャンプへ参加させて頂きまして、本当にありがとうございまし た!

 初めての波野プレイキャンプ、最初からワクワクはしていましたが、想像以上に楽しく、参加者の皆さんと同じように満喫しておりました!! 田中先生と地元の方々との信頼関係ですとか、グリーンヘルパーの皆さんの用意周到さですとか、子どもたちが思いっきり遊べるように、優しく見守る環境などなど、昔の田舎の風景のような雰囲気で、参加者皆さんが安心しながら、心なごむことができる楽しいひと時でした。

 あまりよく写ってはいませんが、私の方で撮影していた写真を少しお送りします。またぜひ、参加させていただきたく思っております。


<オリエンテーション>


 スタッフは朝10時前から準備を始め,1時頃から参加者が集まり始めました.横縞のシャツを着た二人はインドからの留学生です.


 園村さん(左)の名司会で熊本グリーンヘルパーの会の会長境さんの挨拶です.


 名札は境さんの木で作ったものです.子供の内,5名はリピータでした.


 挨拶をする班長の渡辺君と田村君


 まずは「私はだ〜〜れ」で打ち解けました.手前は梅下さん親子です.


<空手の練習>


 今年も熊本市内の空手道場からの参加がありました.早速練習で,初めての子供も教えてもらいました.


<竹切り>

 次にしたのは裏山からの竹切りで,食器を作るためです.グリーンヘルパーの方に教えてもらいました.


 お母さん達にも手伝ってもらって初めての竹切りです.一人一本以上の竹を切りました.大きな竹が倒れる時には,歓声が聞かれました.


 切った竹の搬出です.先頭にいるのが緑の町づくり交流協会の平野さんで前日は宮崎県のグリーンヘルパーの集まりに参加して来たそうです.


 何と家の裏山にフシグロセンノウが咲いていました.ナデシコの仲間のきれいな花で数は少なくなっています.


<食器作り>

 ナタやノコギリ,ナイフなどを使って竹の箸作りをする子供達,指導するのは右端の白石さん,左から広瀬さん,八尋さんです.大人になって覚えたものは忘れやすく,子供の時に覚えたものは,忘れません.


 竹の食器作りをする子供達,指導するのは右端から坂梨さん,田添さん,岡田さん(奥)で,手前は保護者の方です. 坂梨さんはグリーンヘルパーの会の他,熊本市博物館でのボランティア(キノコの専門家),有機農業研究会,俳句の会など多方面で活躍しており,私との接触も多いです. 岡田さんは,年長者というだけでなく他のグリーンヘルパーの方達さえ一目置く山や自然の知識,知恵の持ち主で,竹や茅葺きの家を建てたり,これまでのキャンプでたびたび話題になっています.


 上の二枚の写真の全景です.


 コップや皿の横にあるミニ竹とんぼを作った田添さん


 ミニ竹とんぼは爪(つま)楊枝を用いて作りました.翌日の帰りには子供達に普通サイズの竹とんぼを作ったあげていました.


 裏山から取って来たミョウガ


<夕食作り>

 火吹き竹で頬をふくらませ,裏山の竹などを燃料に竃(かまど)で羽釜を使ってご飯を炊(た)きました.恐らく始めて本格的に火を使う子供達ばかりです.団扇(うちわ)より火吹き竹の方が火力が強くなることを体で覚えました.空気(酸素)でものが燃えることは知識ですが,体験は生きた知恵です.火吹き竹で一生懸命ご飯を炊きました.顔に炭が付いているのが可愛い!

 ご飯は,私の発案で販売を始めたばかりの通じが良くなり,美味しく安全な玄米入りの木之内農園のお米です.早速第一号の注文がありました.


 子供も手伝ってカレーを作りました.富岡さんを中心に女性軍が活躍していました.手の空いている子供達は風呂焚(た)きをして五右衛門風呂に入りました.


 カレーは自分で作った竹の箸や皿で外で食べました.昔の生活は,風呂を沸かしたりご飯を作ったり結構大変で,子供たちも仕事をしていました.


<波野四方山話>

 阿蘇市市議会議員の一之信さんの昔話で,子供達は聞き入っていました.電気のなかった時代の波野の生活から入って最後は手品までしてもらいました.来年はマジシャンの弟にも参加してもらおうと思っています.旧波野村長で不思議な魅力を持っており,子供達にもそれが感じられたようですが,オウム真理教からは嫌われ,ポアされる最有力リストに入っていたそうです.

 この後,私が星座の話をしました.月が明るすぎて天の川は見られませんでしたが,夏の第三角形が白鳥座のデネブ,琴座の織り姫(ベガ),ワシ座の彦星(アルタイル)で構成されていることやさそり座の話などをしました.人工衛星が見え,子供達はよろこんでいました.


<団らん>

 子供達は二階で寝かせ,夜は大人だけで団らんしました.右から3番目の竹原さんは,今回も隊長でした.グリーンへルパーの主力メンバーでもあり,空手道場に息子さんが行っている事から保護者でもありました.保護者の方から刺身と寿司の差し入れがありました.ありがとうございました.

 手前右の背中はお隣の岩下さんです.静かな波野をうるさくしたのに団らんには気持ちよく参加してもらいました.右奥の女性は富岡さんで,台所を任せられ,頑張っていました.疲れています.熊本グリーンヘルパーの会のマドンナです.


<ラジオ体操>

 波野の朝はラジオ体操で始まります.6時半になると拡声器の声でラジオ体操です.一番手前の梅下さんの奥さんは,熊本を出て6時に波野に着いていました.

<朝食>

 朝食です.残っていたカレーも無くなりました.

 しゃもじは八尋さんの作品でした.

自分でご飯をつぐ美咲ちゃん


<荻岳登山>

恐らく私のホームページデビューで,平野さんにカメラを頼みました.今年は登山の責任者を仰せつかりましたので,注意事項などを話しています.

ボタンヅル

登山

平野さん撮影

 途中でコンニャク,クズ,ヘクソカズラなど植物の話をしながら歩きました.麻(カラムシ)の繊維を取るカラムシの茎の表皮をちぎろうとしている写真です.強くて大人も切れませんでした.子供の頃,独楽(こま)を回すヒモを祖父が作ってくれました.足の親指に掛けてこの麻を乾燥したものを撚(よ)って作ってくれました.ヒモさえ高いと思われていた時代です.

 休憩場所で記念写真.ここでは,第一日曜の午後に神楽をしています.今年は見れませんでした.

フジのツルでブランコ.

 阿蘇山を背景に隊長の竹原さん親子です.元気のいい稜真君です.荻岳から見える根子岳はこんな形をしています.

山頂(843m)で記念写真

平野さん撮影

 下山です.班長の二人はフィリッピンで買って来たパシキンをからっています.中々おしゃれです.

平野さん撮影

 青いヒゴタイの花が咲いていました.名前を知っている子がいたのにはビックリ!


<そうめん流し>

 山に登っている間,グリーンヘルパーの方達と保護者のお母さん達で竹を組んだりしてお昼のそうめん流しの準備をしてもらっていました.私の研究室の3年生で一之信さんの所でインターンシップをしている南部さんが手伝いに来てくれていました.

 そうめんも竃(かまど)で湯がきました.南部さんと談笑する富岡さんの笑顔が素敵でした.

 そうめん流しで興奮する子供達!流しているのは白石さんです.

平野さん撮影

 そうめん流しで場所取りにも性格が現れます.先頭ばかりでないのが面白い!

 グリーンヘルパーの方達はここでも縁の下の力持ちで,そうめんを流して子供の喜ぶ顔を楽しんでいました.南さんと富岡さんです.


<野菜収穫>

平野さん撮影

 今年の野菜収穫はジャガイモ掘りでした.一之信さんが芋掘り用の機械を使って本格的に収穫です.よろしくお願いしま〜〜す.

 収穫は数日前にほとんど終わっていたのですが,一列だけ残しておいてくれました.

平野さん撮影

 ジャガイモを収穫している子供達です.

 ここでも性格が現れていました.先頭で取りたがる子,コンテナで運ぶ子,後の方で掘り残しを探す子!

 ヒキガエルを見つけて大喜び! 私も久しぶりでした.

平野さん撮影

 お礼です.左奥から岩下一之信さんの奥さん,私,一之信さん,代表でお礼を言う竹原さんです.皆で

「ありがとうございました」.


<差し入れと閉会>

 野菜の収穫から帰って来て一之信さんからいただいたお昼ご飯を改めてごちそうになりました.ヤマノイモで作ったキムチ,ダイコンの煮付け,ジャガイモの煮転がし,ゼンマイの佃煮,カボチャ,おにぎり,などと盛りだくさんでした.ありがとうございました.

 前日,抜け穴に梅下さん親子でスイカを入れて冷やしてもらっていたものを竹原さん親子で取りに潜ってもらいました.他の子供達も付いて行って冷たいスイカも食べました.お土産に田添さんが作った竹とんぼをもらって閉会です.感想を聞かれて子供達は生き生きとした目で答えていました.最後に入ったので抜け穴が面白かったという感想が多かったです.